Hiroshi Arai   pottery works
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最強の詩人

9/24/2017

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前回、谷川俊太郎について書きました。
今日は私がいま、最もすごい表現者だと感じている詩人を紹介します。

その偉大な詩人は童謡の作詞もしています。
たとえば、「いちねんせいになったら」 「びわ」 「ふしぎなポケット」 などを
書いています。誰だかわかりますか?

他には、「やぎさんゆうびん」も作詞しています。
しろやぎさんからの手紙をくろやぎさんが食べてしまい。
くろやぎさんからの手紙をしろやぎさんが食べてしまい。
後は、無限ループという歌ですね。

もっとも有名な歌は誰もが知っているし、歌える「ぞうさん」ですね。
この国民的な童謡の作詞をしたのは、そうです、
まど・みちお です。

私がまどさんの詩集を読んだのは、つい2年ほど前です。
図書館でなにげなく借りて読んだのですが、「アリくん」という詩を
読んだときには、本当に驚きました。それまで読んだどの詩よりも
シンプルで、なおかつ深いのです。比喩でなく本当にひっくり返りそうに
なりました。

せっかくなので、ここで紹介します。


   アリくん

   アリくん アリくん
   きみは だれ
   にんげんの ぼくは
   さぶろうだけど
   アリくん アリくん
   きみは だれ

   アリくん アリくん
   ここは どこ
   にんげんで いえば
   にっぽんだけど
   アリくん アリくん
   ここは どこ


        「まど・みちお少年詩集  いいけしき」 1981年 理論社



子供のための詩なのに、命との向き合い方や、
小さく弱いものへのまなざしなど大人にもいろいろな事を感じさせる
詩だと思います。他にもいろいろな事を感じられる詩です。

他にも味わい深い詩がたくさんあります。
「ミカン」、「ヘビ」、「つけもののおもし」などなど。もう紹介しきれません。

まど・みちお は大人にも読んで、味わってもらいたい最強の表現者だと思います。


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谷川俊太郎など

8/21/2017

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ときどき詩を読みます。
そんなに、多くは読みません。
ごく限られた詩人だけ読みます。

私が中学から20代のころは谷川俊太郎が好きでした。

いきなり話がそれますが、谷川俊太郎のお父さんは
谷川徹三という哲学者で、常滑市の出身です。
谷川徹三は法政大学の総長を務めた人で、幅広い
文化活動をしました。宮沢賢治を世に紹介した事は
文芸界での大きな功績のひとつのようです。(もちろん
文芸界での最大の功績は谷川俊太郎をこの世に送りだした
ことだと思います。)
今でも常滑の年配の人は谷川徹三のことを親しみを込めて
「てつぞうさん」と呼びますし、それで通じます。

話をもどします。
初期から中期の彼は、世界をできるだけニュートラルな
立ち位置から詩に書こうとしていた事は有名です。
当時の僕はそのある種、乾いた感じの詩に惹かれていました。
「リンゴへの固執」、「頼み」、「くりかえす」など他にも
たくさんありますが面白いと思いました。

その後、90年代でしたか、谷川俊太郎が佐野洋子と結婚した
ころから、雰囲気が変わりました。それまでの世界に対する
ニュートラルな距離感から、自身の主観をより前面に押し出した詩が
増えたといわれますし、たしかにそうです。

ところで、村上春樹も若い頃の小説の大きな特徴として、
「デタッチメント」という事が言われます。「デタッチメント」というのは
「タッチしない」という事ですから、世の中に関わらないという事です。
「デタッチメント」の反対は「コミットメント」です。
それは、谷川俊太郎の「ニュートラル」にも通じる特徴かもしれません。
そして、村上春樹も最近は世界に「コミットメント」する構えで
作品を書こうとしています。

このおふたりの変化の共通点は、興味深いところです。
しかし、残念ながら最近のおふたりの作品はじっくりと
読んでいません。本当はいつも読みたいのですが。

そして、このところ強く心惹かれるある詩人がいます。
その人はとても独特で、「デタッチメント」とか「コミットメント」とか
いう切り口では言い表せません。本当にすごい表現者だと
思っています。

​次回は、その人について書こうと思います。




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長田弘とクリムトの本について

5/21/2017

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近くの市立図書館で本を借ります。
何冊かお気に入りがあって、それらの本は
年に何度も借ります。

その内のひとつに詩人、長田弘の「詩ふたつ」という詩集があります。
詩集といっても、タイトルの通り「花を持って、会いにゆく」という詩と
「人生は森の中の一日」という詩の2編だけの詩集です。

長田さんが、亡くなった奥様とその死、そして残された者の生を
思って書かれた2編の詩です。

それらの詩が、19世紀末から20世紀にかけて活躍した画家、
グスタフ・クリムトのたくさんの風景画とともに掲載されています。
一般にクリムトといえば、「接吻」に代表されるような、退廃的で
装飾的な黄金色を多用した絵を思い浮かべます。
しかし、長田さんにとってクリムトとは「誰であるよりもまず、
樹木と花々の、めぐりめぐる季節の、死と再生の画家」だそうです。

そして長田さんの2編の詩も、人々の「
めぐりめぐる季節の、死と再生」を
表現したものだと読み取れます。


これらの詩と絵を平行して同時鑑賞することで、詩をより深く
読み、また絵をより深く観る事が出来る、ような気がします。

ここに詩の全部を紹介する事は出来ませんが、数行だけ
引用し、紹介したいと思います。「花を持って、会いにゆく」から。

   「ことばって、何だと思う?
    けっしてことばにできない思いが、
    ここにあると指すのが、ことばだ。」

まったくその通りでこの詩集は間違いなくそれをやってのけていると
思います。

また、私のつくるものも、言葉で言い表せない何かを表現できたらと
大それた事を願いながら、作っています。

興味を持った方、ぜひ一度、「詩ふたつ」、お読みください。

​
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春の益子陶器市

5/9/2017

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画像
ゴールデンウィークの9日間、栃木県で行われた「第99回 春の益子陶器市」に​出店してきました。
比較的お天気にも恵まれ気持ちよく過ごす事ができました。

私は今回が8回目の出店でした。
毎回楽しみにしてお越し下さるお客様がいて、その方々とお会いできるのも楽しみの一つになっています。
新たな出会いも沢山ありました。
いったん買わずにご帰宅されたお客様が、どうしてもカップが忘れられないと、翌日にまた遠路お買い求めにいらっしゃいました。
また、夕方閉店して会場を離れようとしていたところ、
息を切らせて走ってカップを買いに来てくださった男性もいらっしゃいました。
励ましのメールも頂きました。

お客様に会って言葉を交わすと、焼き物をやってて良かったと思えます。

​今回お越しくださったお客様、本当にありがとうございました。またお会いできる事、楽しみにしています。




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春です

4/12/2017

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なんともはや。まばたきしてる間に半年が過ぎていました。
つまり半年振りのブログ更新です。冬眠から覚めた熊かなにか
の気分です。
が、決して眠っていたわけではありません。
土をコネコネしたりバンバンしたり、はたまた火を
ボーボーしたりしていました。
要するにふつうに日々を過ごしていました。

しかし先日、川の堤の満開の桜並木をみて思いました。
イベントの季節だなと。ということはイベントの告知をしなくてはと。
そして、にわかに、そそくさと、やにわにキーボードを叩き始めた昨今なのでした。

われながら、内容がうすいな~
話、戻りますけど、やっぱり桜はきれいですね。
雨が降ったけど全然散ってません。週末も見られそうで嬉しいです。

さあ、次のブログはいつ更新するでしょう?
まさかまた半年後ってことは...

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浜名湖アートクラフトフェア

9/19/2016

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この週末、浜名湖ガーデンパークで行われた、浜名湖アートクラフトフェアに出店してきました。
台風が近づきつつある蒸し暑い天候の中、多くのお客様に見ていただくことができました。
また、たくさんのお客様とお話しする事ができました。どのお客様とも有意義なお話が出来ましたが
中でも、浜松に出店するたびにお越しくださるお客様が、今回はご家族でお越しくださり
たいへん力づけられました。
私が作っているのは、言ってしまえば単なるテーブルウェアです。しかしそれに大きな
価値を感じ取ってくださり、日々大切にお使いいただいているそうで、これは作り手冥利に
尽きるとともに、ますます良い物を作らなくては、と思いを新たにしました。

​今後は山梨と益子のイベントに出店する予定です。近々情報をアップします。
今後ともどうぞよろしくお願いします。

​

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せともの祭

9/9/2016

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明日からの2日間(9月10日、11日)、せともの祭に出店します。
今回は階段のシリーズは花器が少しだけです。

実用的な器をメインに持って行きます。
他にもサンプル品や訳あり品などのお買い得品も用意します。
ぜひお越しください。お待ちしております。


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常滑焼まつり

8/21/2016

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本日21日、常滑焼まつりが無事終了しました。
今年も多くのお客様にお越しいただき、また、たくさん
お買い上げいただきまして、ありがとうございました。

先々週の京都に続いて猛暑のなか、屋外での開催でした。
暑くて暑くて汗が止まりませんでしたが、皆さんに楽しんで
いただけました。お越しくださった皆様ありがとうございました。

明日からまたつくりはじめます。
皆様に楽しんでいただける物を作っていきます。
どうぞよろしくお願いします。
​

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とこなめ焼まつり

8/16/2016

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今週末の20日(土)、21日(日)に常滑競艇場で行われる
第50回常滑焼まつりに出店します。
階段シリーズと人形を持って行こうと思います。
場所は競艇場東側の場外にある、テントブースです。
例年、この場所が若手作家ブースとなっていますが
今年から一部、6ブースほど競艇場東側入り口内にも
若手作家が出店しています。
こちらもお見逃しの無いようにご覧ください。

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行ってきました五条坂陶器まつり

8/11/2016

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この8月7日から10日まで、京都市東山区の五条坂で行われた
​五条坂陶器まつりに販売にいってきました。
酷暑にもかかわらず平日昼間からたくさんのお客さまがお越しくださいました。
さすがは京都。外国人観光客も途切れることがありません。
人並みを眺めているだけで飽きる事がありませんでした。
今回も「階段シリーズ」をいくつか持っていく事ができました。
多くのお客様が「おもしろいっ!」と評価して下さいました。
これからどのように展開していこうかと、グルグルと考え中です。
お買い上げくださった皆様、ありがとうございました。
​

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    新井 尋詞

    愛知県常滑市在住。
    焼き物をつくって生活しています。

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